海外でパイロットを目指す。カナダで飛行教官として働くために必要な資格まとめ。

      2017/09/16

 

海外でエアラインパイロットになるためには「飛行教官として飛行経験を重ねる→永住権取得→エアライン応募」という大きな流れがあることは過去記事で紹介しました。

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今回は飛行教官として働くために必要な操縦教育証明(Instructor Rating)という教育の証明についてまとめました。

参考サイト→カナダ運輸省「Standard 421 - Flight Crew Permits, Licences and Ratings」

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 教官のレベルは4段階

教官として訓練生に飛行機の操縦を教えるためには操縦教育証明(Instructor Rating)という証明をもらわなくてはいけません。カナダではクラス1~4の4つの操縦教育証明(Instructor Rating)があり、クラス1が最高位となっています。一番レベルの低いクラス4を持つ教官はクラス1、2を持つ教官の指示に従って教育を行わない解けないのです。

クラス4(421.69 Class 4 - Aeroplane - Requirementsから引用和訳)

クラス4の操縦教育証明(Instructor Rating)は事業用操縦士ライセンス(CPL)または定期運送用操縦士ライセンス(ATPL)の資格を有していれば取得することができます。多発限定免許(Multi-Engin Rating)と計器飛行証明(Instrument Rating)を取得しておく必要はないのですね。

受験に当たっては教官による30時間の同乗教育が必要です。また最低5時間の計器飛行(Instrument Flight)の教育経験が必要ですので、30時間のうち5時間はシミュレーター等での訓練が必要となります。

Before commencing flight training for the Class 4 Instructor Rating - Aeroplane, an applicant shall hold a Commercial or Airline Transport Pilot Licence - Aeroplane and have completed either:

有効期間は13か月間です。

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クラス3(421.70 Class 3 - Aeroplane - Requirementsから引用和訳

クラス3の操縦教育証明(Instructor Rating)はクラス4取得後に受験することができます。クラス4の取得継続期間は関係がありませんが、練習生への最低100時間の教育飛行経験が必要です。また、ソロ前の練習生を同時に3人以上担当することができるスキルが必要です。クラス4で教える経験を積むことでスキルアップが必要というわけですね。

受験に当たってはクラス1のインストラクターによる教育を受けて推薦状を書いてもらう必要があり、取得後の有効期間は25ヵ月間となっています。

クラス2(421.71 Class 2 - Aeroplane - Requirementsから引用和訳

クラス2の操縦教育証明(Instructor Rating)はクラス3取得後12か月の経験を積むと受験することができます。練習生への最低500時間の教育飛行経験が必要で、新たに筆記試験を受ける必要があります。またおもしろいことに、10人の生徒から推薦されることが必要と書いてあります。直訳だと分かりにくいですが、10人くらいに指名されるような教官でないと困る、ということでしょうか。

有効期限は37か月とクラス3より1年間長くなります。

クラス1

クラス1の操縦教育証明(Instructor Rating)取得にはクラス2取得後12か月間の経験を積み、練習生への最低750時間の教育飛行経験が必要となります。受験までに筆記試験に合格する必要があり、有効期限は49か月とクラス2よりさらに12か月伸びています。

またクラス2と同じく、10人の生徒から推薦されることが必要です。

クラス1はカナダ国内では最高位の教育者の証です。クラス2~4の受験者に対しての教育を行いますし、推薦状も書きます。それだけ確かな技量と経験・知識、人間性が必要とされるのでしょう。

ライセンスの更新について(421.66 Renewal of Flight Instructor Rating)

操縦教育証明(Instructor Rating)は各クラスに別々の有効期限が設定されています。有効期限を迎えるたびに更新が必要となるのですが、期限が切れる前と切れた後では更新の扱いが違ってい来るのです。

有効期限前の更新

有効期限内または有効期限後90日以内にライセンス更新講習を受けるか、自分が持っているクラスを教えられる教官に技量テストをしてもらうことで更新することができます。

successfully completes a flight instructor refresher course, in which case the rating shall be renewed from the date of the last day of the course. When the last day of the course is within 90 days of the valid to date of the existing rating, the renewed rating shall be valid to the same date as if the refresher course was completed during the month prior to the valid to date of the existing rating.

この「インストラクターリフレッシャーコース」がどの程度のレベルなのかは分かりません。フライトスクールによっては厳しい基準が設けられているでしょうし、あるところでは適当に行われているかもしれません。

有効期限後の更新

有効期限が切れてから12~24か月以内はクラス1を持っている教官に推薦状を書いてもらい、実地試験を受けなおす必要があります。さらに24か月を過ぎると筆記試験まで受けなおす必要が出てきます。

有効期限内なら更新は楽ですが、ひとたび切らしてしまうと多大なる労力を払わないといけないというわけですね。

まとめ

カナダではクラス1~4の4つの操縦教育証明(Instructor Rating)があり、クラス1が最高位となっています。ステップアップには練習生への教育経験やクラス1を持っている教官に推薦状をもらう必要があり、それぞれのクラスで有効期限も異なります。更新するには講習を受ける必要があります。



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社会人4年目のゆとり。陸単自家用ライセンス取得のためカナダに分割渡航で操縦練習中。訓練機にあえてC152を選ぶ変態。グライダーの自家用と教育証明を取得済み。


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